平成20年修了:前野 仁 (Hitoshi Maeno)
所属古野電気株式会社住所〒662-858 兵庫県西宮市芦原町9番地52号役職主任研究員個人紹介HPなし |
研究内容
・船舶用レーダの研究・船舶用適応型オートパイロットの研究
メッセージ
■「工夫と執念」について山川先生のモットーに「工夫と執念」があります.読んで字の如しの意味だと思いますが, 私は「工夫」と「執念」を両立することは結構難しいと感じることがあります.研究に集中していると, 同じ考え方にはまってしまい,頭の中で堂々巡りを繰り返すことがよくあります. 「執念」深く研究を行っている(つもり?)時にはついつい発想が固定化されて「工夫」することを 疎かにしてしまうことがあるように思います.執念深く研究することは非常に重要なことですが, 一旦研究の手を止めて,「執念だけに陥っていないか?」,「工夫を忘れていないか?」と自問することを心がけています.
■「物理的な意味は?」について
山川先生はよく「その物理的な意味は?」という問いかけをされます.研究を行っていると 複雑な数式や理論が出てくることが多いですが,それらを鵜呑みにしていては,数式や理論を適用できる範囲がわかりません. このときに,数式や理論が持つ物理的な意味を理解していると数式や理論の限界に気付くことができ, また,新しい発想の糸口を見つける可能性も高くなります.私は,物事を理解するときに, 「物理的な意味は?」と自問し,それに答えることが出来るかどうかを理解度のバロメータにしています.
■「直観」の大切さについて
研究を行う上で大切なものに「直感」があると思います.先生と船舶用の 適応型オートパイロットの研究を行っていたときに,先生がいきなり「見えた!」と叫ばれたことがあります. 私が提案したアイデアに反応してのことでした.この先生の一言と,その後の先生のアドバイスによって, それまで行き詰まっていた研究が一気に加速し,新しい適応型オートパイロット方式を 確立することができました.このとき,私は,直感の重要さを痛切に感じました. こういった直観力を少しずつでも身に着けて行けたらなぁと思います.